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簀の子の下のまつしたさん2

令和2年7月豪雨災害により、道路や河川、住宅などは甚大な被害を受けました。発災直後から道路啓開作業や緊急対策工事が行われていましたが、2ヶ月が経過したころから、本復旧に向けての工事が始まりました。

松下組では、豪雨災害によって壊れてしまった球磨川を渡る橋10本のうちの1本である、大瀬橋を撤去する工事を担当しました。本復旧初期段階であるため、全てを一気に元通りにする訳ではなく、壊れたものを取り除き、これから何年も続く災害復旧に備えるための工事でした。

 

災害という慌ただしい雰囲気の中で

「計画もしっかりとしたものがなく、この悲惨な状況の中、どこからはじめたらいいのかもわからなかった」と工事の監理技術者は教えてくれました。

通常の工事では、発注前に十分な調査や工法の検討が行われていますが、急を要する工事であったため、最適な工法を模索しながら仕事を進めていかなければなりません。さらには、壊れた橋まで繋がる道路がないことや今回のような大規模な解体工事は初めてだったこともあり、施工には頭を悩ませたと言います。

実際現場を目にすると、今回の災害の凄まじさを感じました。鋼や鉄筋コンクリートで作られた橋の上部(1,000トン以上の重さがある)を150m程先まで流す濁流、木々の上に引っかかった衣類から察せられる水位の高さ、、、想像するだけで恐ろしく感じました。

また、以前まで、普通に通れていた道がなくなり、「対岸がすぐ先に見えているのに渡れない」というのは非常にもどかしい気持ちになるのと同時に、いつもの道を作っている建設業の役割の大切さを改めて感じました。

 

安全第一で1日でも早い生活道路の復旧を

「施工に着手してからも、やはり並行して工法を検討することは大変でした。また、想定外の出来事が起こったりと、思っていた以上に難しい工事でした」

困難な状況でしたが、一日も早い復旧復興が望まれる中で、今後の工事のためにより良い施工をして、良いものを残したいという気持ちで頑張れたと言います。

 

検討の末

この工事では、普段の工事ではあまり見ることがない、工法や機材を用いて施工がされていました。

まずはワイヤーソーによる切断です。壊れた橋を小さく切断して少しずつ撤去していきます。これにより、環境や安全に配慮した施工ができました。

次に200tクレーンです。体感で、普段よく目にするクレーンの2倍以上の大きさを有するクレーンが現場で使用されました。

最後にLIBRA工法と呼ばれる工法です。今回の工事では壊れた橋の撤去に加えて、上流で壊れた橋へ向かうための連絡通路として仮設の橋を設置することになりました。LIBRA工法とは仮設の橋を架ける新工法で、工期の短縮、安全性の向上、環境への配慮等が期待できる工法です。また、LIBRA工法の支間長20mというのは、日本で初めてのことということで、大手ゼネコンが現場見学に来るなど、珍しい工事でした。

 

未来に向けて

今では、工事は完了し、次に工事を行う建設業者に引き継ぐことができました。

「次の工事のために、仮設の橋等を無事に残せてよかった」

今後の災害復旧工事へと繋がる“架け橋”を渡すことができたことをとても誇らしく思います。

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