お知らせ

news

教室から現場へ

平成28年から2級施工管理技術検定学科試験の早期受験が可能となったことにより、応募の時点ですでに技士補の資格をもっている高校生も見かけるようになりました。

 

当社では入社後に試験合格のためのいろいろなサポートを行っていますが、入社前に自力で合格を勝ち取ってきた生徒さんを見ると目を見張るものがあるなと感じます。

 

令和6年度にも改定があり、1級施工管理技術検定学科試験も19歳以上であれば誰でも受験可能となりました。これによってゼネコンやハウスメーカーの施工職を志望する人は、高卒なら2級学科の、専門卒や大卒なら1級学科の合格証を持っておくと、採用で有利になるかもしれないと感じますね。

 

なんで受験資格が変更になったのか

建設業では新しく働く人がここ15年で35%減少したり、高齢化が進んで引退する人が多くいたりと建設業で働く人の数がどんどん減っている状況です。その一方で新しく建物を建てて欲しいや傷んだ道路などを修理して欲しいといった要望は変わらずにあります。

 

このまま働く人がいなくなってしまうと、やりたいことはあってもやる人がいないからできないまたは、できる人が無理をして対応するといったことになってしまうのではないでしょうか。

 

ちゃんとした建物で生活する、壊れたところをそのままにしておかないというのは人々の暮らしを守るために重要な要素であるので、国として建設業で働きたいと思う人を増やしたり育てたりしないといけないよねということで、資格の方面からのアプローチが今回の改訂に至ったのではないかと思います。

 

とはいえ誰でも施工していいとなると粗悪品ができてしまい、それはそれで困ってしまうのでこれまでの技術力のレベルは維持しつつ今の時代に合わせた調整が行われたのではないでしょうか。

 

具体的にはどうなったのか

  • 1級の第1次検定は、19歳以上(当該年度末時点)であれば受検可能
  • 2級の第1次検定は、17歳以上(当該年度末時点)であれば受検可能
  • 1級及び2級の第2次検定は、第1次検定合格後の一定期間の実務経験で受検可能

となりました。

 

これまでは1級の第1次検定は、2級の資格を持っていることや学校卒業後の実務経験年数がなければ受験できなかったのが、誰でも受験できるようになりました。また第2次検定は指定学科を卒業した人はそうでない人と比べて少ない実務経験年数で受験が可能であったものがなくなって、第1次検定合格後の実務経験が等しく必要になりました。

 

今回の変更によって資格取得のスタートラインに立てる人が多くなり、建設業に勤めてない人でも受けられるようになったことで受験に対する心理的ハードルは低くなったのではないでしょうか。

 

学歴や経験を受験資格にしていない宅地建物取引士資格試験のように年200,000人以上がチャレンジするようになって、「資格があるなら建設業界にも目を向けてみるか」と思う人が増えたら良いなと思います。

 

 

一方で第1次検定合格後の経験しか実務経験に計上できなくなったことで、1次試験の重要性が増したと思います。試験当日に流行病などに罹ってしまった場合1年間実務経験を積めないのはとても気の毒ですよね。

 

1次検定合格後の経験を実務経験としてカウントするのは、「基礎的な知識及び能力を有した上での施工管理に関する一定の実務経験を第二次検定の受検資格要件とすることを基本」としているようで、

 

右も左もわからないけど現場についていた経験は実務としてカウントせずに、知識を持った上で実務を行うことでレベルの高い技術者として認め受験を可能にするというのは、技術者を高いレベルに保つという観点で合理的といえるかもしれません。

 

手さぐりで作ったものより、レシピを見ながら作ったカレーの方がおいしくなるのと同じですね(たぶん違う)

 

 

いろいろ書かせていただきましたが、僕的解釈が多分に含まれていると思いますので(特にカレーとか)

詳しくはこちら(https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/tochi_fudousan_kensetsugyo_const_fr1_000001_00030.html)のWEBサイトをご確認くださるといいかな思います。

 

建設業における資格の意味

資格は一定以上の技術力を持っているということの証明になります。クオリティを担保する上で必ず資格を持っている人を工事ごとに配置しないといけない決まりとなっていることから、建設会社にとって資格保有者は重宝される存在です。

 

働いている人にとっては、

  • 資格手当がもらえる
  • 試験に合格することで自信がつく
  • 社内での役職があがる

などのメリットがあると思います。

 

会社にとっては、

  • 工事を任せられるようになる
  • 資格保有者がたくさんいることで公的な評価が高くなって、工事の受注に有利になることがある

といったメリットがあり、建設業で資格は重要な意味を持っています。

 

まとめ

企業とすれば、入社時点から実務経験としてカウントできて、早く2次試験の受験資格を得てくれるのは嬉しいという意味で、1次試験合格者を優遇したいという風潮が強くなっていくのではないかと感じます。就職する会社に建設業を視野に入れている人や、建設業界に転職を考えている人はぜひ資格にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

(とはいえ資格を持っていなくても、入社後のバックアップは続けていきます!)

News List