球磨川水系に属する告川。
普段は穏やかに流れる川ですが、令和2年7月豪雨の際は激流となり、その勢いによって川岸(護岸)を崩していきました。崩壊している箇所は多数あり、民家の下を抉るように被害を与えている箇所も見られました。
このまま放置しておくと、地面を失った建物が崩れてしまい、住む人や近隣の人の命が危険にさらされてしまいます。
これ以上の被害拡大を防ぐため、応急処置を行う緊急対策工事を施工しました。
慎重かつ迅速に
工事の内容としては、崩れた箇所に大型土のうを設置し、流されて土がなくなってしまったところに、良質な土を埋め戻す作業を主に行います。
「作業中に家が崩れてしまわないか、本当に心配でした」と現場の担当者は語ってくれました。
工事を行うには、重機の使用が必要になります。その重機が動くことによる振動で家が崩れてしまう可能性があったため、作業はいつも以上に慎重に行う必要がありました。
しかし、住んでいる人からは、「多少崩れてしまってもいいから、一刻も早く直してほしい」という声からもわかるように、スピードも求められる工事でした。
災害復旧工事では、一日でも早い復旧がどこからも望まれます。現場もその期待に応えるように、早期完成を目指し作業を行いますが、そんな中でも安全第一を念頭に作業が計画、実行されました。
ありふれた日常の大切さ
「事故やトラブルもなく、無事に工事が終わったときは、ほっとしました。またそれと同時に、何気ない普段の生活のありがたみを再認識した工事でした」
災害はいつ、どこで起こってもおかしくない時代です。次の瞬間には起こるかもしれない災害に備え、1日1日を大切に生きようと感じさせられました。